パワハラ対策、動機づけする部下指導、働きやすい職場、メンタフ不調を防止

動機づけ面接手法

  • HOME »
  • 動機づけ面接手法

歴史と論文

動機づけ面接(motivational interviewing(MI))と聞くと、単に、人のやる気をアップさせるための面談方法かと誤解する人もいるかもしれません。あるいは、ビジネスの世界では、コーチングやNLPは知っているが、初めて聞いたという方がほとんどではないでしょうか。

この手法は、1980年代に、欧米で、アルコール依存症の患者さんに対する行動療法の研究から生まれてきたものです。1983年に、Miller博士が論文を著しました。それから、論文数は右肩上がりに増え、また、さまざまな臨床領域に応用されるようになりました。

下記は論文数のグラフです。

日本でも精神医学の世界では、一つのカウンセリング手法として広がりをみせています。

MIの論文報告数推移

MIの歴史はユニークです。そもそも最初のスタートは行動療法研究者の”負け”から始まったのです。Millerたちが1970年代にアルコール依存症の患者を対象にした行動療法の効果検証研究を読書療法を対照群において行いました。結果はさんざんなものでした。飲酒をコントロールすることを目的にした行動療法カウンセリングは,患者さんが本を読むだけの場合と比べて,1年後の結果は同じだったのです。このような結果の出ない研究は別の研究でも繰り返し見られました。なぜ,思うような結果がでないのか,なぜ本を読むだけで酒をやめたり,減らしたりする患者がいるのか,そして,なぜ,本を読み始めるまでは酒の量は変わらないのか,Millerたちはあれこれ考え続けました。

診察イラストMillerたちは患者さんの性質の違いよりも,治療者ごとの違いのほうが大きいのではないかと考えるようになりました。それまでは,治療がうまくいかないのは,患者さんのせいだ,患者さんの心の持ち方が悪いから,と患者さんの心のせいにすることが普通だったのです。ミラーはここで考えを転換し,治療者の言語行動が治療の結果を左右するのではないかと考えるようになりました。患者さんの心のせいにするのを止めたのです。

治療者毎に担当した患者さん達の治療成績を調べると,かなりの個人差が見られました。さらに面接中に見られる治療者とクライエントの発言内容と治療成績の関連を調べてみました。その結果,治療者からは直面化やアドバイスがなく共感的である場合に,クライエントからは情動の表出があり協力的で変化の必要や希望,計画を具体的に述べており,治療成績が良い,と分かったのです。治療成績の良いクライエントの発言の特徴として,現実と目標そしてその間の葛藤の正確な記述があること,そしてチェンジトークと呼ばれる自己動機づけ発言があることがわかりました。

動機づけ面接の概要

相手を受容するすることが大前提となります。

受容

そして、段階的にコミュニケーションを深め、行動変容を促します。

4つの基本的なプロセス

では、医学の世界で普及してきた手法が、ビジネス現場では、どんな時に利用できるのでしょうか?

>「職場コミュニケーション」ページへ

back7_5

PAGETOP